1926(イチ キュー ニー ロク) / Kölsch Style 瓶 - 瓶:330ml
take.11
ABV :4.5%
FG : 1.007
SRM:2.58
醸造士 : 斯波 克幸
「繊細なバランスを追求する、くにぶるの顔的ビール」
1926は繊細なバランスを追求するKUNITACHI BREWERYの顔的なビールです。
レモン様やハーブ様の爽やかな香りと上質な苦味が特徴のSaphir / サフィアをベースに、白ブドウ様の香りを持つ比較的新しいホップであるHallertau Blanc / ハラタウ・ブランを少量使ってアクセントに、麦の優しい風味とそしてKölsch Yeastが生み出す青りんごやほのかなアプリコット様の香りによる繊細なまとまりを意識して設計しています。
私はKölsch Yeast系の酵母が持つ爽やかでほんのり甘い香りがとても好きなので、発酵温度の管理でその特有の香りをより感じられやすいように引き出しています。細かい部分では調整を行いましたが今回もドライで軽快な仕上がり。このバッチから仕込み工程で使える新たな道具を導入して調整中で、前回よりももう少しホップのニュアンスを強く感じる仕上りになっています。
このビールの名前「1926」は旧国立駅舎の竣工年に由来しています。赤い三角屋根の国立駅舎は1926年に生まれ一度解体されましたが、無くなることを惜しんだ沢山の市民の声によって2020年に復元されました。また、国立市は南側の古い地域と北側の新しい地域が並立している2つの顔を持つ街でもあります。Kölsch Styleは上面発酵的な華やかさと下面発酵的な飲み心地という2つの顔を持ち、伝統的でありながら、ある意味では新しさを見出す余白があることから好奇心旺盛なアメリカの醸造士たちにも人気が高いスタイルです。
こうした国立とKölsch styleの類似性に想いを寄せ、イメージを膨らませて生み出したビールが1926です。くにぶるが掲げるテーマ「古いは新しい」をかたちにした代表的ビール、くにぶるの顔的ビール1926。沢山の人に親しんでいただければ嬉しいです。
羅生門 / Red IPA 瓶 - 瓶:330ml
take.1
ABV :5.0%
FG : 1.011
SRM:24.36
醸造士 : 斯波 克幸
「SCOOコラボ第二弾。濃色オレンジから、花様の香り、樹脂感へ続き、余韻は赤系ベリーとほのかな苦味」
丹塗の赤と桧皮色、まだ燃えている火の光を頼りに、這いずる老婆、羅生門をあとにしたあなたは、行方知れずになるのか、羅生門へ帰ってくるのか。
原宿SCOOコラボレーション第二弾は「羅生門」そしてビアスタイルはRed IPAです!
メインホップは前作「蜘蛛の糸」で使ったLotus / ロータスと、新しく加えたWarrior / ウォリアー。香りを引き立てまとめる役割にMosaicとIdaho 7を選びました。
厚みのある濃色オレンジ、マーマレードジャムを連想させるような香りと風味から、ゼラニウム様のフラワリーなニュアンスに移り、ダンクそして樹脂。口の中に残る余韻にはラズベリーやクランベリーなどの赤系ベリーのグミキャンディのような甘やかなニュアンスも。個人的には、中間のダンクさが味わい深くて癖になりそうです。
苦味はオレンジの中果皮を食べたときに感じるような主張し過ぎない程よさで、この苦味が味を引き締めてドリンカビリティを高めています。
今回は初めに赤い色のビールというお題があって、そこから尾作さんと相談しつつ小説羅生門を読んでイメージを膨らませ、最終的な味わいを決めていきました。かなりイメージに近いビールに仕上げられたと思います。
蜘蛛の糸、羅生門、次回作は一体…?
お楽しみに!